juwaki11’s archive 小説と映画

映画 小説 ときどき漫画の感想集

しろいろの街の、その骨の体温の

記念すべき最初の作品は、

映画でも、漫画でもなくこの小説なのは、最近読了したばかりという理由だけでなく、この作品が私にとって初めて寝るのも惜しんで読まざるを得なかった作品だからだ。


この前に消滅世界という同著者の作品を読んで感じていたが、主人公の価値観を実直に読み手に与える、いや読み手を蝕む手腕には素晴らしいものがある。


スクールカーストの残酷さと、女子の性徴過程をクロスして描く世界観は、それこそじっとりとした血が流れ落ちる赤黒さが、清潔な純白な下着を汚していく醜さ、そして美しさが満ちている。


率直に言うと、面白い。

残酷さこそが小説の醍醐味ではないかと思わせる。女性が故に描ける芸術性ではないか。


ただ、ラストが少し弱いかな、美しくないかなと思いました。


この作品こそ私の中の基準点したい。

80点